神社は神道、寺院は仏教の宗教施設であり、この2つの宗教は日本の歴史と文化に深い影響を与えています。
仏教はインドで生まれた外来の宗教ですが、神道は古代の山岳信仰から発生した土着の宗教です。
仏教の仏(ほとけ)は仏陀(ブッダ)の音写で、悟った人を意味する言葉であり、神道の神(かみ)は自然などの大いなる存在や、偉大な功績を残した人物を指す言葉です。
奈良時代に仏教が公伝され、平安初期に神仏習合(しんぶつ しゅうごう)という思想が興り、神と仏は同一の存在と見なされるようになりました。
神道と仏教は、中国の宗教である儒教や道教とも習合し、長い時間をかけて日本特有の信仰になりました。
明治時代に神仏分離令が出されて、神社と寺院は分けられてしまいましたが、古い寺社には今でも神仏習合時代の名残があります。
神道と仏教は日本文化に浸透し、常識と言う形に変化しました。地域によって若干の違いはあるものの、我々日本人が同じ価値観(国民性)を共有しているのは、その為です。
誤解を恐れずに言うと、日本人の民度の高さは、形を変えて連綿と受け継がれてきた神道と仏教のおかげなのです。
会社の偉い人が神社仏閣に参拝したり、社内で神棚を祀ったりするのは、何のおかげで今の自分が在るのかを経験則で知るからです。
大抵の人は、寺社への参拝を季節のイベントと考えたり、パワースポット的な効果で運気上昇を狙っていたりしますが、若いうちはそれでも構いません。
年齢と経験を積み重ねれば、自然とそれまでとは違うものが見えるようになるものですし、いつか必ず神社仏閣の真価が分かる日が来ます。
個人的には、自国の歴史と文化を学び、寺社参拝によって霊性を高める人は、人生の勝者だと思いますよ。
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